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早朝ツーリングの洗礼。工事中の「見えない世界遺産」三重津海軍所跡で近代海軍の幕開けを想う

少しずつ春の気配を感じる季節になってきました。休日の朝、気持ちの良い風に誘われてバイクのエンジンを掛け、福岡からお隣の佐賀県へ早朝ツーリングに出かけてきました。

今回の目的地は、佐賀市にある世界遺産「三重津(みえつ)海軍所跡」です。 以前のブログで、ミッドウェー海戦で戦死した私の大伯父と、海軍への個人的な想いについて少し触れました。今回訪れたこの三重津海軍所跡は、幕末において日本初の本格的な実用蒸気船「凌風丸(りょうふうまる)」が建造された場所であり、まさに「日本の近代海軍の原点」とも言える非常に重要な史跡なのです。

🚧 早朝ツーリングの洗礼。まさかの「工事中」と「開館前」

意気揚々と現地に到着したのですが……ここでツーリングあるあるの洗礼を受けました。 なんと、気合を入れて早く出発しすぎたため、隣接する歴史館(佐野常民と三重津海軍所跡の歴史館)のオープンである朝9時より前に着いてしまい、中に入ることができませんでした。

さらに、肝心の三重津海軍所跡の敷地も大々的な再整備工事の真っ最中。周囲はフェンスで囲まれ、下に降りて見学することすらできない状態でした。工事の看板には「令和8年2月まで」と記載されていましたが、現場の広大な様子を見る限り、完成まではまだまだ時間が掛かりそうな雰囲気です。

三重津海軍所跡
三重津海軍所跡
三重津海軍所跡
三重津海軍所跡
三重津海軍所跡
三重津海軍所跡と愛車
三重津海軍所跡
三重津海軍所跡
三重津海軍所跡
三重津海軍所跡

⚓ 想像力で完成する「見えない世界遺産」

実は、現存する日本最古の木製ドライドック(船を修理・建造するための施設)の遺構は、保護のためにすべて地下に埋め戻されています。そのため、ここはもともと「見えない世界遺産」とも呼ばれている場所なのです。

今回はフェンス越しに工事現場を眺めることしかできませんでしたが、私はあえてその前に立ち、吹き抜ける川の風を感じながら当時の光景を想像してみました。

今から約170年前。ペリーの黒船来航に衝撃を受けた佐賀藩士たちが、「自分たちの手で、あの巨大な蒸気船を造るんだ」と情熱を燃やし、木材を組み、鉄を打ち、未知のテクノロジーに挑んだ熱気。 形あるものは地下に眠り、今は工事の重機が並んでいますが、そこにあった確かな「モノづくりの執念」は、同じように意匠(デザイン)と向き合う端くれとして、深く胸に刺さるものがありました。

🏍️ 歴史の熱量を、静かに纏って走る

「歴史館の開館時間に合わせて、工事が終わった頃にまた必ずリベンジしよう」。そう心に誓いながら、再びバイクへと跨りました。

早朝のツーリングはまだ少し肌寒いので、ネイビーのTシャツの上に、サンドベージュのパーカーを重ね着しています。 私たちが作っている「戦国武将シリーズ」のアイテムも、この三重津の遺構のように「一見するとシンプルで静かだけれど、その奥に途方もない歴史の熱量が隠されている」、そんな存在でありたいと思っています。

目には見えない歴史のロマンを感じる佐賀へのルートは、道も走りやすく素晴らしいツーリングコースです。皆さんもぜひ、風を感じながら足を運んでみてくださいね。 (行かれる際は、歴史館の営業時間と工事状況のチェックをお忘れなく!)

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